米テレビ番組で「ダヴィンチコード」を論破するドキュメンタリーを制作しているプロデューサーによると、最近イエス・キリストに関する事柄に対して米国内で確実に強い興味関心が寄せられているという。
”The Da Vinci Delusion(ダヴィンチの妄想)”という番組制作メインプロデューサーのジェリー・ニューカム氏は、「関心の矛先はキリスト教の異端に向けられていることもしばしばあるが、とにかく現在キリストに対して絶対的に興味関心が強まっています」と述べた。
米コーラルリッジ宣教会による”The Da Vinci Delusion”という番組ではプロテスタント、カトリックを含む15人の専門家が、ブラウン氏の、聖書と歴史の証拠に対する主張を吟味していく内容になっているという。米国中で5月13、14日に一時間枠で放送予定であるという。
ニューカム氏は、「この番組は単に日曜学校のカリキュラムのようなものではありません。この番組は米国中で放映されるのです」と述べた。
ダン・ブラウン氏の小説ではブラウン氏が自己主張する多くの「事実」に基づいて語られているが、その「事実」の多くは論破することが出来るものであるという。現在企画中のこのドキュメンタリー番組は「ダヴィンチコード」映画公開の数日前に放映される予定で、ダン・ブラウン氏の本の内容を暴く豊富な情報源になるという。
以前世界中で宗教感が高まった映画として、メル・ギブソン監督の「パッション」が言及された。
ニューカム氏は、「パッション」はイエスを支持する内容であったが、「ダヴィンチコード」は反イエスの立場に立つことを述べた。
福音主義者のニューカム氏は5月19日の映画公開でハリウッド映画制作会社のためにチケットをわざわざ購入して見るつもりはないという。ニューカム氏ら福音主義者らは現在何百万人もの福音の真理に詳しくない人々を霊的に毒することになるこのような冒涜映画を支持しない声明文に署名しているという。
ニューカム氏は、「ダヴィンチコードの映画チケットを一枚購入するのは、『はい、ハリウッド様。もっとこのような映画をたくさん作ってください』と言っているようなものです」と述べた。
ベストセラー作家で福音主義者のリー・ストロベル氏もまたコーラルリッジ宣教会のドキュメンタリー番組に出演し、ブラウン氏の主張に対しキリスト教の真理をもって応答する予定であるという。無神論者からキリスト教護教論者になったストロベル氏は、今度の映画は「福音を宣教する未だかつてない機会」であると述べているという。
この議論を醸す映画の主演をしている俳優トム・ハンクス氏もまたこの映画はキリスト共同体を拡大させるのを助けることになるとし、米誌週間エンターテイメントに対し、「私はこの映画は教会の仕事を促進してくれると思います。もし教会の人々が『今週水曜日に福音について議論します』と呼びかけたならばたった12人しか現れないとしても、『今週水曜日にダヴィンチコードについて議論します』と呼びかければ800人ほどの人々が議論の場に現れることでしょう」と述べたという。
ダン・ブラウン氏の「ダヴィンチコード」は世界中で4千万部も売れ、ペーパーバック版ではすでに50万部売れている。ブラウン氏は2007年に「ダヴィンチコード」、の続編小説を出版する予定であるという。
この新書は現在一時的に「ソロモンの鍵」と題されており、当初予定していた出版予定日より遅れて出版されるという。ブラウン氏は、「この本が『ダヴィンチコード』同様にすべての面で面白い内容にするためには時間が必要です」と述べたという(The Book Standard)。