【米クリスチャンポスト】国連人道問題調整部トップ高官によると、スーダンダルフール州において、20万以上の人々が生存するのに必要な食料を獲得することができずにおり、65万人以上の人々が未だ援助機関から支援の手を差し伸べられないで待機しているという。
米ボイスオブアメリカによると、国連人道問題調整部事務次官Jan Egeland氏は20日国連安全保障理事会に対し、
「今スーダンで行われているような支援のあり方ではこれ以上持続しません。我々支援団体には安全保障が必要です。現在その安全保障体制が不十分です。私たちの支援活動を妨害するのではなくしっかりと支えてくれる政府の存在が必要です。私たちは支援物資輸送トラックをハイジャックされたり、互いの紛争に巻き込まれたり、強制移動に遭ったりしており、きわめて支援活動を滞りなく行うための安全保障体制が整備されていない状況にあります。また支援金もさらに必要です。
2003年の大量虐殺以来、200万人以上の人々が難民収容所を探しています。しかしその中のたったの5分の1の人々を支援するだけの支援しか、今年送られておりません」と述べた。
Egeland氏は、今月初めにスーダン政府によってダルフール州を訪れることを禁止されたという。
Egeland氏は英BBCに対し、彼はスーダン政府により、ダルフール州南部の黒人アフリカ人に対する「民族浄化」の現状を目撃させないように阻止させられていると話したという。
このようなスーダンにおける暴力の波は元米国海軍で2004年9月から2005年2月までの大量虐殺の目撃者ブライアン・ステイドル氏によって報告されている。
『すべての部族が浄化されている』
現在米国の教会や、大学キャンパスを訪問し、ステイドル氏は未だ続行されている村の焼き払いや家族虐殺について『大量虐殺ツアーの目撃者:21世紀の大量虐殺の現実』と題して、見るに耐えないスーダンにおける虐殺の現状を述べ伝えている。
最近のインディアナ州のメソジスト教会を訪問した際には、ステイドル氏はスーダン上空からヘリコプターで撮影した地上風景写真を見せ、未だ停戦することを知らない紛争状態を明らかにした。
ステイドル氏は、
「すべての部族が浄化のもとに虐殺されています。この虐殺の規模は実に計り知れません。これはスーダン軍事政府によるすべてのダルフール州における黒人系アフリカ人を払拭しようとする大規模軍事計画のもとに行われているのです。
ここ20年間に亘るスーダン政府と黒人系アフリカ部族の衝突で200万人以上の人々が虐殺されており、400万人以上の人々が強制移動されています。
スーダン政府はこれらの黒人部族に対し、想像できうる最大限の恐ろしいことを行っています。彼らは黒人部族を人間と見なしていないのです」と述べた。
この元米国海軍による米国教会、大学訪問ツアーは、4月30日ワシントンD.C.における「ストップ・ジェノサイド」大会でクライマックスを迎える。このステイドル氏によるツアーや、ワシントンD.C.における大会は155以上の信仰に基づく人道支援、人権活動団体からなる、「ダルフール救済同盟」によって行われている「ダルフールへの百万人の声運動」の一環として行われている。