先週サンフランシスコで開催された世界福音同盟(WEA)トップ指導者らによる会議で、一般市民を巻き込んだより大きな活動を行うこと、コミュニケーションの枠組みを改善し、指導者トレーニング制度を補強することなど多くの提案があった。
三日間に亘って開催された会議では、WEAという世界共同体の活動領域を拡張し、WEAの影響力を強化するための多くのイニシアティブが提案された。
WEA理事長のジェフ・タニクリフ牧師は欧州、アジア、カリブ海、アフリカそして南米各地域のWEAの同意を得て、いくつかの新プロジェクトを確約した。
そのなかでも主要な新規プロジェクトとしては、福音主義の政治活動および市民活動のための新たな資料の発展のため、国内同盟を支援する世界規模のネットワークを立ち上げることである。
タニクリフ牧師は、「今回の戦略的な会議はWEAがあらたなイニシアティブを策定するロードマップを発展させるのに大いに重要な意味を成した」とコメントした。
米キリスト教組織「社会活動のための福音組織(Evangelicals for Social Action)」会長ロン・サイダー博士は、今回の新規プロジェクトの指導者に任命された。サイダー博士は、「福音主義的市民活動のための枠組み」という、米国福音同盟(NEA)のために昨年書かれた政策提言書の共著者でもある。福音主義市民活動のためのWEA独自の枠組みを発展させ、主要な検討課題を模索し、共に国内福音同盟の活動に参加していく予定である。
とりわけ神学的、政治的、地理学的あるいはそれぞれの国でのジェンダーに関する問題に関してはさらなる検討が必要とされている。
今回のWEA会議におけるその他の収穫としては、WEA各宣教地域において各地域のコミュニケーション力向上のための情報技術(IT)支援センターを設置する決断がなされたことが挙げられる。これらのIT支援センターは、地球規模に相互連結されたイントラネットをWEA内で発展させ、WEAのためのインターネット上の情報資源を明確化するために設置された。
WEA各地域の事務局はまた、具体的な懸念事項として国際共同体として取り組むための国内、地域、世界規模の諸課題に関する専門家の協力を得るための計画の概要を立てた。今回の会議では、WEA加盟各国の国内同盟を支援し、WEAの管理能力を高めるための新たな指導力増強の働きかけが行われるようになり、WEAがより強固な同盟となるための新たな動きが生じるに至った。
タニクリフ牧師は今回の会議に参加したWEA代表団らに対し、「今日のグローバル化した世界において、WEAの世界各地域が密接に連結することは必要不可欠です。私たちは互いの地域で学びあわなければならないことがたくさんあるのですから」と述べたという。