ビリー・グラハム師(86)の大伝道集会(米ニューヨーク)は2日目の25日、初日を上回る8万人を集めた。当日は青年大会で、参加者の8割以上が高校生から20代までの青年だったという。
グラハム師は「皆さんは教会に行きます。ですが、それが全てではありません」「あなたたちが必要です」と群衆に語った。
同師は15分間のメッセージの中で、世俗の若者文化の空虚さを指摘。「あなたの願望は決して満たされず、希望は実現しない。おそれと不安だけが増大していないでしょうか」「恋人との別れ、家族の死、自制できない習慣を経験していませんか。飲酒やセックスでは心が満たされないと、気づいているはずです」と語った。
グラハム師は、女優マドンナの言葉「凄惨(せいさん)な殺人や飢餓についての記事を読みました。全ての物事は、どこに向かっているのでしょう」や、ローリングストーンズの歌曲「サティスファクション」の歌詞「やってみても、何度やっても、満足できない」を引用し、「なぜ自分がここにいるのか。どこに行こうとしているのか。同じ疑問を抱いている人がいるはずです」と述べた。
グラハム師は、新約聖書マタイ11章28-29節を参照し、疑問に対する答えを得るための4段階を説明した。「神は皆さん一人ひとりが本当に必要としているものをご存知です。まず、毎日の聖書朗読。信仰成長の助けとなります。第二に、毎日の祈り。友人と話すかのように神に語り掛けなさい。第三に、教会に行くこと。最後に、キリストの恵みを人々と分かち合うことです」
「創世記には、神が、ご自身の形に似せて人間を創造したとあります。人間は、創られたときから、おのずと神の姿を探し求める存在なのです。世の中の愛や生き方では、心は決して満たされません。神の前に立ち返り、抱かれるとき、本当の平安を得られるのです」
グラハム師が「あなたの人生を神に委ねてください。あなたの人生はきっと変わります」と招きの言葉を語ると、約4000人がこれに応じてステージ周辺に集まった。
グラハム師は、米国での集会は今回が最後だとしている。今年11月英ロンドンでの集会から誘いを受けているが、同師は検討中とのこと。
証し時間では、グラハム師の息子、フランクリン・グラハム牧師が、「私は牧師であったが、真実を見つけられず、暗闇の中に生きていた」と半生を振り返った。同師は「神の前に謙虚になり、ひざまずいた。神を本当に見た瞬間だった。有名牧師の息子だからといって、神の恵みは、私だけのものではない。功績があるから神と出会うのではない」「新約聖書のニコデモ(ヨハネ福3,7,19章)は当時の代表的な宗教者だった。だが、彼は神に出会うことができたと、本当に言えるのか。イエスの言葉『生まれ変わらなければならない』は、私たち現代のキリスト者に向けられた言葉だ。悔い改めて許しを求め、神の前に進み出よう」と語った。
ビル・クリントン前大統領とヒラリー夫人が壇上で、「信仰生活の中で”つまずき”を経験しなかった人」と、グラハム師を称賛した。またマイケル・ブルームバーグ・ニューヨーク市長が祝辞を述べた。
また同日夜、NICOLE C. MULLEN、JARS OF CLAYなど人気のゴスペル・ミュージック・グループの公演があった。(ChristianPost.com)