ブラジルのサンパウロで26日、「イエスキリスト」の名を広めるためにプロテスタント系信徒が中心街を2キロにわたって行進した。米紙「クリスチャンポスト」が27日報じた。午前10時から夕暮れまで続いたこの行進は「キリストのための行進」と題され、150万人以上が参加した。カトリック国のブラジルでここ数年勢いを増す福音伝道主義派などの団体が一斉に集まったという。
この日は復活祭から50日目に行われる聖霊降臨(ペンテコステ)の祝日後の木曜日に行われるカトリックの祭日。例年カトリック信者はミサを開くが、プロテスタントは特別な行事をしてこなかった。
ブラジルでは貧困救済を旨とした「解放の神学」などカトリックの社会派が、ヨハネパウロ2世在位中の80年代に排除された。カトリック衰退は、プロテスタントが貧困地区に浸透したのが一因とみられている。
行進終盤には演説とワーシップ賛美の演奏会があり、行進の様子と共に、報道各社によってテレビ、ラジオ等でブラジル全域に伝えられた。