米国のキリスト教宣教師で日本でも多くの西洋建築を手懸けたウィリアム・メレル・ヴォーリズ(1880−1964年)の設計建物を描いた「ヴォーリズ来日100年記念絵画展」が近江兄弟社学園(池田健夫代表、滋賀県近江八幡市)のハイド館で開かれている。同展の開催期間は15日までで、一般客の入場は土日と祝日のみ。7、8日の来場者は計約200人。
同展にはヴォーリズ建築の梨花女子大(韓国)と活水女子大(長崎)の学生が描いた校舎の絵などが展示されている。その他に梨花女子大の設計図の写真パネルなどもある。
近江兄弟社学園の前身は、ヴォーリズ夫人の一柳満喜子さんが1920年に、滋賀県蒲生郡にある民家を借りて開いていた「プレイグラウンド」。「プレイグラウンド」は現在の幼稚園のような施設。
1922年には同県の認可を受けて「清友園幼稚園」となり、現在の近江兄弟社学園がある場所に移転した。移転の際、園舎の設計はヴォーリズが担当したが、建設費を寄附したのは米国メンソレータム社の創業者アルバート・アレキサンダー・ハイド氏の夫人だった。そのため、幼稚園舎は「ハイド記念館」と呼ばれている。
小・中・高等学校が出来たのは戦後になってからのこと。
展示会関係者は「国外のヴォーリズ建築の絵画などの展示会はめずらしい」と話す。
入場無料。午前10時−午後4時。問い合わせはヴォーリズ展実行委員会(電話:0748(32)3444)