12世紀のエルサレムを舞台に「天の御国」を追い求めた一人の青年をドラマチックに描いた歴史超大作「キングダム・オブ・ヘブン」(配給:20世紀フォックス)が14日、全国の映画館で一斉公開される。「グラディエーター」のリドリー・スコット監督が「ロード・オブ・ザ・リング」のオーランド・ブルームを主演に迎え、制作費120億円、2時間25分におよぶ空前のスケールで描かれたスペクタクル・アクション巨編。
正義、真実、そして勇気を信じ、キングダム・オブ・ヘブン(天の御国)を追い求めた一人の騎士の愛と感動。「戦いではなく平和、憎しみではなく愛」が満ち溢れた理想の世界。王女への純愛、父から託された使命、そして数々の敵との戦いの中で葛藤するバリアンは、自分の求める理想郷にたどり着けるのか?想像をはるかに超えるスケールと細部までリアルに描かれた大規模な戦闘シーン。忘れがたいほど美しい山野の風景。そして、現代の人々に真の愛と平和の意味を問う深遠なるテーマを投げかけている。
スコット監督は、宗教の対立が背景にあるだけに、当時の書物、文献にあたったり、イスラム教の学者に脚本をチェックしてもらったりと、「慎重に調査をし、バランスを心がけた」という。作品は史実をもとにした物語で、登場人物は、2人を除いて実在した。一方、同監督は「私はドキュメンタリー作家ではない。まずは娯楽作品として楽しんでもらいたい」と付け加えている。