5月17日から25日まで開催される予定の国際エキュメニカル平和会議(IEPC)の開催地となるジャマイカで15日、開催に先駆け公式記念祝典が催された。同会議では「公正な平和に関する国際エキュメニカル宣言」が採択される予定である。
祝典はジャマイカ教会協議会(JCC)とカリビアン教会協議会(CCC)およびIEPCに主催者らによって準備された。ジャマイカの教会指導者や報道陣が祝典に参加し、5月にジャマイカキングストンにあるウェストインディーズ大学のモナキャンパスで開催される予定のIEPCへの注目が集められた。
ローマ・カトリック教会大司教でCCC代表を務めるドナルド・リース氏は、ジャマイカでの暴力の歴史、奴隷・強制労働の歴史を顧みて、「ジャマイカがこの会議に適した場所であると信じています。暴力への行進から平和への行進まで分析し得る背景を豊富に抱えています。私たちは戦争や憎しみを経験するために呼ばれているのではなく、一致と平和を経験するために呼ばれているのです」と述べた。
世界教会協議会(WCC)のパブリックウィットネスプログラムディレクターを務めるマシューズ・ジョージ・チュナカラ博士は、WCCの過去数10年にわたる平和構築のための取り組みや、昨年終了したIEPCの「すべての暴力を克服する10年(2001~2020年)」(DOV)での活動を根拠にした開催趣旨について説明した。
同氏は「今私たちはDOVの10年を終え頂点に達しています」と述べ、2006年にブラジルポルトアレグレで開かれた第9回WCC総会代表団が、IEPCがDOVのクライマックスとなり10年間の成功と失敗を認識するようにしてほしいと言及していたことに触れた。
IEPCではDOVによる10年間にわたる暴力を克服する活動の成果が認められ、IEPCが諸教会にとって「非暴力とただ平和構築のために尽力する思いを新たにする場」となることが期待されている。
WCCトゥヴェイト総幹事はビデオメッセージにて、IEPCはJCCとCCCおよび地域諸教会や活動団体の協力した努力の結果なされたものだと述べた。またこの会議一環として平和のための植樹やピースサンデー、ピースコンサートなど多様な催しが開催される予定であるという。
チュナカラ博士は5月22日ピースサンデーにおける祝典では、ジャマイカ諸教会だけでなく世界中の教会がIEPCに集い共に祈りを捧げる予定であるという。カリブ地方の祈りが20か国以上の言語に翻訳される予定であるという。
今回の祝典のハイライトとしては、ジャマイカの音楽家グラブ・クーパー氏によって作詞された「神に栄光、地に平和」と題されたIEPCテーマソングが披露されたことが挙げられる。IEPCではマーティン・ルーサー・キング3世も出席して講演を行う予定であるという。他にもジャマイカ総督・首相含む同国政府高官他世界中から1000人以上もの人々が参加する予定であるという。