2011年を大飛躍元年とするための秘訣を学んでいますが、今日は、ダビデとゴリヤテの戦いのクライマックスの物語です。敵のペリシテ人の陣営から、世界最強の大巨人ゴリヤテが出て来て、代表戦士を選び出して戦おうと提案します。3メートル近い巨人を見て、イスラエルの兵士は、みな震え上がり、誰も戦おうとしません。その中で、恐らくまだ10代のダビデが、羊飼いの姿のまま、杖と石投げだけを持ち、出て行って戦ったのです。そして、突進して来るゴリヤテに向かって放つ一発の石が、この巨人の額を打ち砕いたのでした。誰も予想しなかった劇的な勝利が、ダビデに与えられたのです。ダビデは、「これは主の戦いだ」と宣言し出て行ったのですが、彼の信仰のとおり、神が勝利をお与え下さったのでした。この箇所から、神から選ばれ使命を与えられた一人の油注ぎの結果の偉大さを学びたいのです。一人の油注ぎがもたらす影響は、実に大きく、祝福が豊かに現わされるものなのです。3つのことを共に学びたいのです。
1.一人の油注ぎが、確実な勝利をもたらす
聖書は、ダビデの勝利が、確実な勝利であると語っています。ゴリヤテは、ダビデの放った石が額にめり込み、倒れて死んだのですが、その後、ダビデは走って行き、ゴリヤテの上にまたがり、彼の持っていた剣をさやから抜き出し、首をはねたのです。とどめを刺す、明確な勝利です。
あなたが信仰をもって祈ることは、ただ、気持ちを引き上げられるだけでは終わりません。祈るなら、魂は救われ、本当に永遠の命が与えられます。病の癒しを求めて祈るなら、病気も癒されます。経済の祝福のために祈るなら、神は職場の具体的な状況も変えて下さるし、最も現実的なお金のことについても、「不思議だ」という奇跡が起こります。私たちが油注ぎをもって神の前に祈り求めるなら、求めている事柄は現実となることを知りたいのです。ヘブル人への手紙には「信仰は望んでいる事がらを保証し、目に見えないものを確信させるものです」とあります。信仰は、願望に留まるものではなく、必ず実現する、それが聖書の約束です。
2.一人の油注ぎが、全体の勝利をもたらす
一人の少年に、ゴリヤテがあっけなく倒された時、何が起こったでしょうか。ペリシテ人は、みな恐れて逃げ始め、陣営の中で肩を寄せ合い縮こまっていたイスラエル人は、勢いを得てペリシテの軍隊を追いかけ、大勝利を収めたのです。一人の勝利が大きな連鎖反応を引き起こし、軍隊全体、いや、国全体の勝利を引き起こしたのです。
ローマ人への手紙に「私たちは、私たちを愛して下さった方によって、これらすべてのことの中にあっても、圧倒的な勝利者となるのです」とあります。たとえ、私たちがどんなに小さくても、信仰によって一つの出来事に勝利するならば、その勝利が私たちの人生に大勝利をもたらします。仕事のこと、健康のこと、自分の心の弱さ、人間関係、お金のやり繰り、全部戦って、「しんどい、つらい」と言うのではなく、まず、目の前のことを一つ勝利しましょう。そうすれば、その他のものも芋づる式に勝利ができます。私たちは、いきなり大きな敵に立ち向かうことはできません。でも、一つのものに勝ちさえすれば、他のものの結果は、ちゃんと付いてくる、これがクリスチャンの大きな恵みなのです。
3.一人の若者に、確実に起こった勝利
油注ぎによる勝利は、架空の人物ではない、歴史上の一人の少年の上に起こった事実です。将軍でもなく、特別な資格もない、父親の名前を通して自己紹介するほかなかった少年でした。しかし、ダビデは、本当に、イスラエルの歴史の中でも輝かしい業績を残す王となっていきます。
神からの選びと油注ぎは、確実にあなたの上にも起こっています。あなたは神の選びから逃げることはできません。神があなたをクリスチャンとして選んで下さった以上、神はあなたの一生に充実した計画をお持ちです。21世紀の現代に、神は私たちを選び出し、愛して救って下さいました。それは、私たちが聖霊の油注ぎを受け、出て行くためです。油注がれたことで、目の前の一つの課題にこだわり、確実にとどめを刺すところまで勝利しようではありませんか。それが、あなたの人生全部に大きな恵みをもたらします。一見弱そうに見えるクリスチャンの人生に、勝利の秘訣である神の油注ぎがあることを感謝したいのです。
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万代栄嗣(まんだい・えいじ)
松山福音センターの牧師として、全国各地、そして海外へと飛び回る多忙な毎日。そのなかでも宗教を超えた各種講演を積極的に行っている。国内では松山を中心に、福岡、鹿児島、東京、神戸、広島、高松にて主任牧師として活動中。キリスト教界のなかでも、新進気鋭の牧師・伝道者として、注目の的。各種講演会では、牧師としての人間観、ノイローゼのカウンセリングの経験、留学体験などを土台に、真に満足できる生き方の秘訣について、大胆に語り続けている。講演内容も、自己啓発、生きがい論、目標設定、人間関係など多岐にわたる。
また、自らがリーダー、そしてボーカルを務める『がんばるばんど』の活動を通し、人生に対する前向きで積極的な姿勢を歌によって伝え続け、幅広い年齢層に支持されている。
国外では、インド、東南アジア、ブラジル等を中心に伝道活動や、神学校の教師として活躍している。