【CJC=東京】米カトリック教会司教協議会は、メリーランド州バルティモアで秋季年次会議を開催、11月19日、長老教会(PCUSA)、米改革教会(RCA),キリスト改革教会(CRC)、合同キリスト教会(UCC)との間で、洗礼を有効と認める相互協約を204対11票で採択した。
宗教専門RNS通信によると、司教協議会エキュメニカル・信仰間委員会のウイルトン・グレゴリー委員長は、協約を「エキュメニカル(教会一致への)里程標」とし、「改革派の兄弟姉妹と共に、わたしたちカトリック司教は、改めて洗礼を真実の、たとえ不完全なものであっても、キリストにあって分かち合っている一致の基礎として確認出来る」という声明を発表した。
カトリック教会は、1960年代に開かれた第二バチカン公会議以来、ほとんどの教派の洗礼の有効性を認めて来たが、2002年に、改革派のキリスト者が洗礼の新形式を採用したり、「三位一体」を別の名に呼び替えたりしたことをめぐって司教の間に懸念が高まっていた。
今回の協約によって、カトリック司祭は、聖職者が水を注ぎ、「父、子、聖霊」としての神に祈ることが必須だとするカトリックの教義に、改革派の洗礼が沿ったものであると推定することになる。これは改革派からカトリックに転会したり、カトリック教会で結婚式を行なう時の判断基準となる。
PCUSAはすでに協約を採択しており、他の3教会も近く採択すると見られる。