【南アフリカ・ケープタウン】 ケープタウン2010=第3回ローザンヌ世界宣教会議=は18日(日本時間18−19日)、地域別の集いを行った。東アジア地域の集いは日本、韓国、モンゴル、北朝鮮に関心を持つ教職と神学者、宣教師、信徒約140人が国別に別れて、ローザンヌ運動と各国の福音伝道との関連性と展望について意見を交換した。
参加者は「世界のクリスチャンとひとつになるローザンヌ運動は日本のクリスチャンにとって貴重で重要な機会である」という見解でほぼ一致した。その一方で、ローザンヌ運動の重要性が日本の諸教会に十分伝わっていないという指摘があった。これについて、運動の周知を目的として日本でローザンヌ委員会主体の宣教会議を開催するという意見があった。これに対し、運動の組織化は、神から個人的に示された召命や独創的なネットワークを重視するローザンヌ運動の精神を損なうとの指摘があった。
他の参加者は、日本の教会が互いの違いを乗り越えて神の下に団結する必要があると述べ、そのためには、福音伝道という共通使命の下に純粋な一致を願う福音主義者による運動を最大限活用するべきだという意見があった。
未信者の伝道や次世代への信仰の継承という課題については、その背景として、新しい信仰者や若者に対して「“上からの目線”で教えを説こうという姿勢が強いと感じた」「指導者の関心や信徒教育が神学に偏っている」という意見があった。また、「若者や個人の賜物を見極めるには、(指導者や牧師自身が)リスクを負いながら、どれだけ彼らに奉仕を任せてあげられるか。そこから彼らに何を受け取ってもらえるか(が大切)」との意見があった。
集いでは日本聖書協会総主事の渡部信氏、東京基督教大学学長の倉沢正則氏、日本にいる外国人宣教師や現役の海外宣教師など立場や背景の異なる多様な参加がみられた。
主催側によると、日本からケープタウン2010への参加者は35人。韓国からは100人以上、北朝鮮からは2人、モンゴルは7人が参加している。集いは本会議場近くのホテルで行われた。集いは21日と24日にも行われる予定。