イエス・キリストが洗礼者ヨハネから洗礼を受けたヨルダン川が、乱開発や汚染などが原因で来年にも枯渇してしまう可能性があるという。AFP通信が伝えた。
環境保護団体「地球の友中東(FoEME)」が3日に発表した報告書によると、ヨルダン川の水の約98%はイスラエル、シリア、ヨルダンにより取水されており、流れは下水、農業廃水、塩水などで汚染されている。このような状態にあるヨルダン川は、何らかの集中的な措置をとらなければ、2011年末までに枯渇してしまう可能性があるという。
ヨルダン川はヘルモン山などから流れが始まり、ガリラヤ湖を経て死海に注ぐ。支流はイスラエル、ヨルダン、シリア、パレスチナ自治区に広がり、かつては大河だったが、現在の川幅は数メートルしかない。