【CJC=東京】アイルランド・カトリック教会首座司教のショーン・ブラディ枢機卿は、1970年代に起きた聖職者の性的虐待問題の隠蔽を画策していたことを指摘され、辞任を要求されていたが、それを拒否した。「率直に言って、これが辞任すべき問題だとは思えない」と枢機卿は語った。
枢機卿は、ブレンダン・スマイス神父による虐待の被害者、10歳台の少年2人が沈黙を守るとの誓約に署名する場に同席していたことは認めた。同神父は90年代に有罪とされ投獄された。
スマイス神父は、子どもの性的虐待常習者として知られ、40年間にわたってアイルランド全島にわたって20人以上に虐待を加えたとされ、最終的に有罪とされた。しかし問題提起者側は、教会が同神父を各地に転任させたため、犠牲者は数百人に達すると推定している。