第49回日本ケズィック・コンベンション箱根大会(日本ケズィックコンベンション東京委員会主催)が23日から25日の3日間、神奈川県の箱根ホテル小涌園で行われた。第1日目のバイブル・リーディングで主講師のスティーブン・ブレディー氏は、アブラハムの甥ロトについて「神の与えようとしている最もよいものを逃してしまう生き方をした人」とし、「救われている魂であっても、それを無駄にしてしまう生き方がある」「あなたは神とともに生きることから離れていないか」と問いかけた。
ブレディー氏は、信仰の父アブラハムにあってロトになかったものは「情熱」と指摘。情熱が欠けた信仰は「二流の信仰」であり、キリスト者には何よりも神に対する情熱が必要だと強調した。
また、アブラハムが困難に見える道でも神の御心に従って歩み続けたのに対し、ロトは神の御心とは無関係に「簡単な道を選んでしまった」と指摘。「ロトは約束の地を手にするには十分な備えができていなかった」「クリスチャンであるという証拠が少なかった」と述べた。
さらに、ソドムの門に座っていたロトの姿から、当時の門が都市の要所であり、ロトは堕落したソドムに「すっかり溶け込んでいた」と説いた。そのうえで、ロトはソドムのよこしまな行為に日常的に接して「自分の良心をないがしろにしていた」とし、現代のキリスト者について「この世の中に生きてはいるが、この世のものになってはいけない」と強調した。
ブレディー氏は、滅び行くソドムを振り返り、塩の柱になったロトの妻について、「妻のすべてはソドムにあった」とし、「そのような命は、ある日火によって燃やされてしまう」「あなたの宝のあるところに、あなたの心もある」と強調。キリスト者が求めるものは常に前にあるものであり、「私たちがイエスにつながるなら、後ろを振り返る生き方ではない」「決して変わることのない宝は天にある」と述べた。また、ロトは「(現状が)回復されることを神に求めなかった」とし、ソドムの救いを必死に祈ったアブラハムの姿勢と対比した。
最後にブレディー氏は、「あなたの信仰がいまどれくらい落ち込んでいるかは関係ない」と述べ、「あなたの横にイエスご自身がおられる。このレースを最後まで私と一緒に走りぬこうと語りかけておられる」「主の恵みが私たちを助けてくださる」と強調。「このレースのトラックから外れないでください。信仰の創始者であり、完成者であるイエスを見続けて、走り続けようではありませんか」と呼び掛けた。