米国に本部を置き中国のキリスト教徒に対する迫害を監視する中国支援協会(CAA)は19日までに、中国全国に50万人以上の会員がいると言われる地下教会組織「中国キリスト教家庭教会連合会」会長の張明選氏が、山西省臨汾市で公安当局に拘束されたと発表した。共同通信が伝えた。
張氏は13日早朝、教会に向かうため山西省の臨汾駅で下車したところを拘束されたという。これを受けて同連合会は16日、「中国政府は(非公認の)家庭教会への弾圧を強めている」と非難。「会長の拘束は信教の自由を保障した憲法に違反する」と声明を発表した。
中国政府は当局公認の教会組織以外の活動を認めておらず、地下教会は「邪教」とみなされ、当局による取り締まりの対象となってしまう。CAAは今年2月、昨年1年間に中国政府による地下教会への弾圧が急増したと発表。報告によれば昨年1年間に北京で迫害を受けたキリスト教徒は07年比418%増の539人に上り、中国全体では2027人が弾圧を受けたとされる。