オーストラリアのケヴィン・ラッド首相は、貧困対策において、聖書を活用することへの支持を表明した。
昨年、英国聖書協会が作成した「貧困と正義の聖書」が出版された。そこには、聖書が全ての人に関係するものであること、また聖書が教会指導者や政治家の働きを支援していることなどが強調されている。豪州でも今回出版されることになり、豪州議会で出版記念式典が行われた。
ラッド首相は同式典で、「貧困と正義の聖書は、我々すべてが直面する問題を解決するために、著しい注目を浴びるものとなるだろう」と述べた。式典には同国野党リーダーのマルコム・ターンブル議員も同席していた。
「貧困と正義の聖書」では、創世記からヨハネの黙示録のすべての箇所にわたって、貧困と正義に関して特に言及している聖句2000句がオレンジ色にハイライトされている。また聖書を読む個々人が、どのように貧困と不正問題に取り組むべきかをガイドする文章も挿入されている。
英聖書協会ジェームズ・キャットフォード代表は、「最初この聖書を作成しようと思ったとき、世界中で影響を与える聖書となるとは想像もしていなかった。しかし現に今年初めに私が首相官邸を訪れた際、英ブラウン首相が同聖書の複写版を所持するようになった。今はさらに豪州首相もこの聖書の発刊について言及するようになった。支援団体で働く人たちがこの聖書に本当に関心を持っている」とし、世界中には様々な問題があるが、「神は貧困と正義に関する問題を最優先で着手されているだろう」と述べた。