オバマ米大統領は13日、中絶反対活動家を殺害した事件を非難する声明を発表した。米ホワイトハウスから発表された声明文の中でオバマ米大統領は、先週の銃殺事件について「嘆かわしいことだ。どのような立場にある人であったとしても、暴力は決して正当化されない」と述べた。
米ミシガン州オーウォソーにある高校に面する通りで11日朝、中絶反対活動家のジェームズ・ポイロンさん(63)が中絶反対を訴える看板とともに立っていた。警察当局によると、ハーラン・ジェームズ・ドレイク(33)という男がポイロンさんをトラック車内に連れ込み、銃殺したという。男は殺害理由について、高校生たちの前で胎児の画像を大々的に見せる活動家のやり方が気に入らなかったと述べている。
男はその後61歳の砂利採掘場所有者のマイク・フォスさんを別の理由で殺害、その後さらに3度目の犯行に及ぶ前に逮捕された。AP通信によると、米検察当局は「男は3人の個人に対する敵意があった。殺害理由は3人それぞれに対して全く同じではないが、何かしらの恨みがあったとみられる」と述べているという。
13日、ポイロンさんを追悼するためオーウォソー高校の前に200人ほどの人々が集まり、祈りがささげられた。ポイロンさんは人口1万5千人のオーウォソーの町では良く知られた、単独で活動する中絶反対活動家であった。なおポイロンさんはかねてから米議会にも訪れる計画があると報じられており、米議会でもポイロンさんの銃殺を受けて祈りがささげられた。