進化論の提唱者として知られる英国の自然科学者チャールズ・ダーウィンを題材にした映画「クリエーション」の、米国での上映が見送られる見込みとなった。複数の米国側配給会社が「多くが神による創造を信じる米国民にとって矛盾が多過ぎる」として配給を拒否したためだ。英紙フィナンシャル・タイムズの情報として時事通信が伝えた。
今年はダーウィン生誕200年、さらに著書「種の起源」出版150年の節目を迎える年とあって英国では様々な記念行事が催されている。映画はダーウィンが「種の起源」を執筆するに当たり、キリスト教信仰と科学の間で苦悩する姿を描いたもの。英国を皮切りに世界各国での上映が予定されており、トロント映画祭にも出品されたが、米国での上映は難しくなったようだ。
ある調査によれば、米国で進化論を信じる人は39%にとどまる一方、全く信じないという人は25%に上っている。