聖公会前橋聖マッテア教会(群馬県前橋市)で12日から14日、ハンセン病患者の救済に尽力した英国人女性コンウォール・リー宣教師の展示会「草津のかあさま・リー女史とバルナバミッション展」が開催される。
リー宣教師は50歳だった1907年、英国聖公会福音宣教協会の宣教師として来日。東京などの教会で活動後、15年にハンセン病患者が温泉療養のため集まっていた草津・湯之沢集落を視察。差別を受け希望を失っている患者たちを目の当たりにしたリー宣教師は翌16年、草津に定住して「バルナバミッション」と呼ばれる患者救済事業を開始し、私財を投げうって教会や患者が共同生活を送るホーム、病院や学校まで設立した。
ハンセン病患者は亡くなれば谷に投げ捨てられることもあった時代。リー宣教師は患者の遺体をお湯で洗い清め、丁寧に葬ったという。患者たちはそんなリー宣教師を「かあさま」と呼び慕った。
今回の展示会では活動紹介のパネルと、木製の十字架などリー宣教師の遺品、写真など数十点が展示される。
入場無料で展示は12日が正午から午後6時、13日が午前10時から午後6時、14日が午前10時から午後2時。問い合わせは前橋聖マッテア教会(027・232・7185)まで。