【CJC=東京】オーストラリア・ニューサウスウエールズ州で、瀕死の「エホバの証人」信者が、信仰を理由に救命措置を拒否する権利が認められた。同国のAAP通信が報じた。
「A氏」とだけ明らかにされた男性は70歳台。7月1日にハンター・アンド・ニューイングランド地区ヘルスサービスの病院に敗血症で呼吸困難になり搬入された時は無意識状態だった。
措置を受けたものの、患者は腎臓疾患が悪化、14日までには人工呼吸器を取り付けられ、腎臓透析を受けて生存状況にあった。
同日、A氏が、透析を拒否する意思を示し、署名した2008年8月19日付けの書類が提出された。病院は州最高裁に、A氏の医療拒否を受け入れることが合法か判断を求めた。
ロバート・マクドゥガル判事は、A氏の指示は「その意思によって、死ぬかもしれないかも知れないが」守られるべきだ、と判断した。