【CJC=東京】パキスタン・パンジャブ州で8月1日、イスラム教過激派がキリスト者の40戸を焼き討ち、女性4人、幼児1人を含む8人が焼死した。イスラム教の聖典コーランを冒涜したからだ、と言う。
英国国教会の霊的最高指導者カンタベリー大主教ローワン・ウイリアムズ氏は、パキスタン政府に、同国内の「小さく弱い」少数派キリスト者を保護するよう要請した。
「パキスタンでのキリスト者に対する最近の残虐行為は、世界中のあらゆる信仰者にとって想像の外のものだ」と大主教は声明で指摘している。
「パンジャブ州の司法責任者は、今回のような行動は真正のイスラム教徒の行動ではなく、本物の信仰を乱用し、普遍な人間性を冒涜するものであり、断固とした非難に値する。パキスタンとその市民を愛する人は、その信仰に関わらず、発生した暴力によって国全体が傷ついた、と感じている」と大主教は述べた。
教皇ベネディクト十六世は、今回の殺害を「深く悲しんでいる」とし、パキスタンのキリスト者に哀悼の意を評した。
パキスタン政府筋は4日、襲撃の背後にアルカイーダとタリバン関係者がいる、と語った。ロイター通信が報じた。
パキスタンは人口1億7000万。イスラム教が圧倒的に優勢で、キリスト教を含む少数宗教者は約4%。