【CJC=東京】政情不安が伝えられるイラク北部モスル郊外で、飲料メーカー経営者の兄弟アラ・バシル氏(30)が7月26日射殺された。AFP通信が報じた。同氏はキリスト者だが、殺害原因がその信仰にあったのかは不明。モスルでは昨年10月、キリスト者がイスラム教過激派の襲撃を恐れて2275家族が脱出、郊外のタルキーフに独自の集落を作ったという。
事件はモスルとタルキーフを結ぶ道路の中間にある飲料メーカーの工場で起きた。襲撃者が守衛を殴打、責任者を出せと要求していた所にバシル氏が出てきたので、射殺、逃走した。
2003年の米軍侵攻以来、イラク全土で80万人いたキリスト者数百人が殺害されたと見られ、教会も襲撃されている。3分の1以上のキリスト者が出国したと推定されている。