イラクの首都バクダッドで11日から12日にかけて、現地のキリスト教会を狙った爆弾テロが発生し、少なくとも4人が死亡、32人が負傷した。テロは24時間以内に少なくとも6件が発生したが、犯行声明はまだでていない。米CNNが伝えた。
報道によれば、1件目は11日午後10時ごろ、バクダッド西部の教会で発生。12日午後4時半すぎにはバクダッド市内中心部の教会2カ所と、東部の教会1カ所で爆発が相次ぎ8人が負傷した。同日午後7時過ぎには東部の教会近くの通りで自動車が爆発し4人が死亡、21人が負傷した。南部の教会近くでも爆発があり、3人が負傷した。
イラクでは昨年10月、同国北部の最大都市でキリスト教徒がもっとも多く在住しているモスルで、イスラム教過激派によるキリスト教徒に対する襲撃が激化。数十人が死亡、1万3000人以上が避難を強いられ、国外のキリスト教団体からは強い非難が寄せられていた。
一方、今年6月末に駐留米軍が撤収してからは、イラク政府は主権を回復したと強調。しかし、イラク軍や警察の治安維持能力への疑問から、治安悪化が懸念されていた。