粟野めぐみさんは「教会におけるゴスペルクワイヤ伝道」のビジョンを掲げてゴスペルシンガー、クワイヤディレクターとして日本各地で活躍している日本ゴスペル伝道界の重鎮。夫のPianoKojiさんと新しい日本語ゴスペルを与えられ、「御言葉を口ずさむゴスペル」伝道に励んでいる。粟野さんに、粟野さんの働きについて語っていただいた。
粟野さんがゴスペルに関するすべての働きを始めたきっかけ、神様の召しについて
私はクリスチャンファミリーで育ちましたが、神様から離れた生活を送っていました。そんな時に、ゴスペルに出会い、ゴスペルを求めて渡米し、黒人教会に通い始めました。
そこで、主を受け入れ、日本へ帰国しました。ちょうどそのころ日本でもゴスペルがブームが始まってきていました。まず私はTVOPという様々な教会から来ているクリスチャンのゴスペルグループに入り、いろいろな教会で奉仕していました。やがてノンクリスチャンがどんどん入ってくるようになり、クワイヤ内外での伝道が始まりました。
救われる人が次々起こされることを目の当たりにして、神様がなぜゴスペルを日本に送ったのかを知りました。次第に自分も主に召されていることに気がつきました。
魂の救いのために神様が送ってくださった新しい賛美はカルチャースクールなどではなく教会で育まれるべきだ、と祈っていたところ、2000年頃から、自分も様々な教会へ指導に行くことが始まり、クワイヤディレクターとして、教会のクワイヤの立ち上げのサポートと指導者の訓練、そして伝道を担うようになりました。
粟野さんにとってゴスペルとは
解放のスピリットを持つ賛美。ゴスペルとは、この世では音楽ジャンルの名称、黒人音楽のルーツとしてイメージされますが、それと共に「福音」そのものであると確信します。霊的に弱り果てて倒れている今の日本人に音楽ジャンルを用いて、イエス・キリストの福音を知るために送ってくださった「よい知らせ」です。覆い隠す必要のない大胆な神の力です。『私は福音を恥とは思いません。福音はユダヤ人をはじめギリシア人にも、信じるすべての人にとって、救いを得させる神の力です。(ローマ1:16)』
クワイヤ伝道について
クワイヤの伝道はまさに、チーム伝道です。それは一致による伝道です。祈りによって交わり、賛美によって主の臨在を確信し、みことば口ずさみ、語り、お互いの成長を励まし、愛し合うことで賛美の一致を保ち、伝道になっているのです。(ヨハネ17:23)
そのようなクワイヤがこれからも教会に生まれ、リーダー達が育っていくことが出来たら、主の大きな収穫があることを信じています。
救われても教会に集うことが出来ずに、霊的攻撃をうけた人たちを見ながら、本当に何度も泣きました。何もできない自分を情けなく思いました。
そこで、伝道とは「救い」で終わることではなくて、フォローアップが大切だということを知り、また守り養ってくれる教会につながることの大切さを痛感しました。しかし、それは結果的に教会のクワイヤのビジョンにさらに確信が与えられることにつながりました。自分ひとりでは何もできないことを知って、ぶどうの木の枝のようにそれぞれが主につながっていることで、どれだけの栄養がいただけるのかを体験しました。
ビジョンについて
私のビジョンはまさに次の御言葉です。
「収穫は多いが働き手がが少ない。だから、収穫の主に、収穫のために働き手を送ってくださるように祈りなさい。」(マタイ9:37,38)
ゴスペルが日本に到来してから今年で10年が経つ。今、起こっている主の新たな導きについて
子どもクワイヤ、賛美による伝道がさらに広がり、ゴスペルワーシップなど礼拝での賛美にも新しい風が吹いてくると思います。そして今までの欧米文化をただ真似ただけの賛美ではなく、日本語が美しく、なおかつ洗練された、新しい賛美が生まれることを信じています。
◇粟野めぐみ(あわの・めぐみ)
2002年、ファーストアルバム「Come On Everybody!」をライフ・ミュージックよりリリース。Gospel CCM 大賞銀賞受賞。教会では賛美リーダーとして奉仕し、また、ゴスペル伝道成長のための「Japan Gospel Choirs Fellowship」、女性のための働き「スタンド・ウィメンズ・ミニストリー」の代表者の一人でもあり、日本のゴスペル伝道において主に召され用いられている器だ。7歳になる息子、耀太君の母。ホライズン・バイブルカレッジ神学生。JMMS講師。