日本国際ギデオン協会全国会長をはじめ、日本のキリスト教会における数々の要職を務めて今年1月に死去した信徒伝道者の鈴木留蔵氏を追悼する「鈴木留蔵氏追悼記念宣教大会」が2日、東京都新宿区のウェスレアン・ホーリネス教団淀橋教会で開催された。第2部の追悼記念宣教大会では、太平洋放送協会理事長の村上宣道氏が「いま、宣教に心燃やすことこそ」と題してテモテへの手紙第二4章1〜8節を本文に説教した。
村上氏は、「(鈴木氏の)徹底ぶりについてはどなたも共感するところ」と語り、同氏が生涯特に徹底した3つのことを強調した。
第一に、「徹底した御言葉の信仰に生きた人」。村上氏は、鈴木氏が洗礼を受けてから生涯、朝には旧約聖書を3章、夜には新約聖書1章を読むことを習慣として休みなく続けていたことを紹介。「昼も夜もその教えを口ずさむ生活をしておられた」と証言した。
また、「(鈴木氏は)御言葉を実践して生きておられた」と強調。「御言葉を単純に信じて、その通りに生きた方」と語った。
第二に、「徹底してささげた人」。村上氏は、「(鈴木氏は)ささげるために働かれ、ささげるために儲けられた方」と表現。「どんな不景気も大恐慌も(神が)祝福に変えてくださる、チャンスになりうる」との言葉や、(1)無駄遣いをしないこと、(2)天に宝を積むこと、の2つがお金を儲ける秘訣であると鈴木氏から教わったエピソードなどを紹介した。
第三に、「宣教のために生涯を貫かれた人」。村上氏は、鈴木氏が生前、「伝道が私の本業であり、ビジネスは副業」と語っていたことを紹介。「(鈴木氏は)与えられる収益はすべて伝道のため、宣教のため、ということを実証してこられた方」と語った。また、職場や地域、ギデオン協会の働きの中でなど、あらゆる出会いを伝道のチャンスとして用いていたと証言した。
村上氏は、鈴木氏の中に「戦後60年にもなるのに、いまだに日本のクリスチャンが1%に満たないのは神様に申し訳ない」との強い思いがあったことを強調。「福音のために何でもするというスピリットをどなたももって身をささげる決意をすることが、鈴木さんの遺志を受け継ぐこと」と聴衆に訴えた。
最後に村上氏は、「(いまは)思いだけではなくて、具体的に日本の宣教にどのように立ち向かっていかなければいけないかを考え、行動していくとき」と語り、「どんなことでも宣教に生かすことができる」「(100年に一度といわれる大不況を)100年に一度の好機としなければならない。神様は変えてくださる」と強調した。