主婦のかたわら、40年近く英国教会史の研究を続けてきた新潟市在住の田巻敦子さん(72)が23日、新潟大学の学位授与式で博士号を取得した。論文は、中世イングランドの修道院創建と告解制度についてまとめた。新潟日報が報じた。
田巻さんは1970年、夫の仕事で英国を訪れたことをきっかけに研究を開始。そこにあった多くの教会や修道院がどんな目的で誰によって建設されたのかを知りたいと、11世紀のイングランド史から研究を始めた。
独学で研究を続けたが、62歳から放送大学や同大の大学院修士課程に進み、一昨年には新潟大の同研究科博士後期過程に。標準修了年限3年のところを2年で卒業した。
同紙によると田巻さんは式後、博士論文で書ききれなかった課題を次の論文にまとめたいと述べ、今後の研究に意欲を見せた。