西インド諸島を形成する島々の中に、英国海外領土のケイマン諸島がある。人口は5万3千人。高度に自治が進んでいるが、福祉は全くと言っていいほど整っていない。近年は租税回避地やペーパーカンパニーの設立、オフショアバンキングなどでよく知られる。金融のほか、観光や保険業も盛んだ。そのため、カリブ海諸島の中では最も豊かな経済を誇る。
人口の7割強がキリスト教徒で、島には90の教会があり、そのほとんどが福音派だ。およそ500人に1つの教会がある。キリスト教の信仰と価値観は、社会に大きな影響力がある。国旗には詩篇24篇の一部「主が海に地の基を据え」が記されている。
しかしながら、ケイマン諸島は毎年100万人以上が観光で訪れるため、ともすると物質主義や快楽主義が霊性を破壊しかねない環境だ。だが教会はそれでも奮闘している。新憲法には、ケイマン諸島のキリスト教の伝統が認められているのだ。憲法でキリスト教が認められるだけでなく、実質の伴った信仰が彼らのうちに育つよう祈ろう。
継続的に教会が世の力に勝利を重ねるように祈ろう。彼らの伝道によって、大量に訪れる観光客らが福音に触れることができるように祈っていただきたい。
■ ケイマン諸島の宗教人口
プロテスタント 45・1%
単立 8・1%
カトリック 7・2%
無教派 14・2%
土着信仰 13%
無宗教 6・8%
ユダヤ教 1・7%
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