能登半島地震で会堂が一部倒壊するなどの大きな被害を受けた日本基督教団輪島教会(石川県輪島市)は、地震発生後初めて迎えた主日の7日、牧師や教会員らが避難所の廊下で詩編を読み、共に祈るなどして過ごした。
同教団中部教区の7日の報告によると、同教会の新藤豪(つよし)牧師、教会員2人、他教会の信徒1人の計4人は、同日午前10時半から避難所の廊下で詩編46編2~4節を読み、共に祈りを合わせ、主の祈りを唱え、頌栄を歌って主日を過ごしたという。
建物には大きな被害は出なかったものの、同じく被災した同教団七尾教会(同県七尾市)では、主日礼拝に7人が出席した。同教会の釜土達雄牧師は、「とても少ない人数での礼拝でしたが、礼拝堂にて礼拝を守り、聖餐式も守ることができました。感謝でした」と報告している。
礼拝に出席できなかった信徒たちからは事前に連絡があったが、多くの場合、体調不良が理由だったという。釜土牧師は、「余震の多さに、精神的につらさを感じていらっしゃるようです。『一日中揺れているような気がする』という感覚は、その通りだなと私も感じます」と述べている。
七尾教会は、隣接する七尾幼稚園と共に臨時避難所となり、地震発生当日の1日夜には約120人が宿泊するなどしたが、中部教区の8日の報告によると、同日には臨時避難所としての役割を終えた。この地域には避難所が3つあり、順次統合することになっており、あらかじめ決まっていたことだったという。
中部教区は4日、臨時常置委員会を開催し、「2024年能登半島地震現地委員会」を設置。現在は現地委員が中心となって被災地と連絡を取り合っており、輪島教会にはルートが確保され次第、訪問する計画だとしている。