天然資源に恵まれているガボンは、アフリカで最も裕福な国の一つだ。石油、木材、鉱物を輸出して外貨を稼ぎ、食糧を輸入している。
しかし、大多数の国民は自給農業に従事しており、豊富な天然資源の恩恵からは締め出されている。石油埋蔵量、鉱物資源、原生林の枯渇は避けられず、今後の賢明な資源投入がより重要になっている。
ボンゴ大統領は41年間安定した統治を続け、世界最長の政治家だった。彼は多党制民主主義を導入したが、過去数回の選挙では不正選挙が疑われた。2009年に死去し、彼の養子(10年間国防大臣を務めた)が大統領選挙で勝利した。
宗教の自由が保証されており、国はカトリック教会が支配的だった。しかし近年、その影響力は弱まりつつある。伝統的な信仰は根強く残っており、多くの土着信仰が存在する。前大統領は1973年にイスラム教徒となり、その息子と後継者も同様にイスラム教を信仰している。ガボンではイスラムが急速に拡大している。
オカルト的な土着信仰とその実践は、カトリックや他のキリスト教グループ、イスラム教にも潜んでおり、多くのガボン人は今でもお守りや幻覚剤、口寄せの習慣があり、祈祷師などに頼っている。政府、警察、軍隊の指導者の中には、魔術や黒魔術を行う夜中の儀式に参加する者もいる。参加しないキリスト信者は、学校の成績や職業上の昇進の場面で機会を失うこともある。
キリスト信者が、主イエスだけに忠実であり続けられるように、またそのような信仰者が福音をさらに広められるように祈っていただきたい。
■ ガボンの宗教人口
プロテスタント 15・7%
カトリック 40・6%
単立 17・6%
イスラム 10・4%
土着宗教 7・8%
無宗教 2・4%
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