今月初め、イランのある高明な聖職者が、イスラム教が弱体化していると発言し話題になった。現在イランでは、なんとモスクのおよそ3分の2が閉鎖されているというのだ。イスラム原理主義国家にとって、これは深刻な告白だ。今後、より広範にイスラム体制が瓦解する兆候となるかもしれない。中東のイスラム教国は、30年前とは全く様相が異なる。今、イスラム教に対する人々の意識は変わりつつある。
例えば、パレスチナのガザ地区のような場所で、そのことを人々は目の当たりにしている。少なくとも10年前から、モスクの出席率が減少し、多くのイスラム教徒、特に若い人たちが不可知論者になっているという。
イランのあるモスクでは、ほとんど若者がいない代わりに、老人ばかりが集まっている。出席人数も減っており、かつての勢いは失われている。これはシリアでもイラクでも同じで、イスラム世界全体の傾向だというのだ。
宗教離れという点では、米国のキリスト教も同じだ。教会の出席率は教派を問わず減少している。しかし、中東のイスラム教の場合、単に人々がイスラム教から離れているというだけではない。実は、イスラムを離れた多くの人がイエスに目を向け始めているのだ。
教会の出席者名簿に載らない元イスラム教徒の共同体が次々に起こされ、彼らは密かに集まっている。このような人々は通常の既成の教会には行かず、非公認の地下教会に行くのだ。コロナ禍のけがの功名だろうか、オンライン上のミーティングも活発だ。信者の共同体は、リスクの回避とセキュリティーの必要性から、いくつかの特殊なフォーマットを用いてミーティングをしている。
このようなイスラム教のほころびと時を同じくして、ラマダン中のムスリムのための祈りなど、キリスト教徒によるイスラム教徒のための祈りが、ちょうど30年前から活発化している。また、幻や夢で主イエスに出会うイスラム教徒も頻発し、そして救われる者の数も、ちょうど30年くらい前から驚くほど増え続けている。
ハレルヤ!イスラム教徒を愛しておられる神は、われらの祈りに答えて、彼らの間で考えられない御業をなしておられるのだ。イスラム教徒は、概して宗教に熱心な者が多い。回心した後、強く熱心なキリスト者になる者が多いことも付け加えておきたい。
祈りは聞かれる。さらにイスラム世界に大きな霊的うねりが呼び起こされるよう、引き続き祈っていただきたい。