スーダンのキリスト教徒たちは今、恐れと不安の中にいる。イスラム過激派は、今も続くスーダンでの紛争と不安定要因の拡大を利用して、自分たちの影響力を強める可能性がある。スーダンの兄姉らは、神の家族に祈りを訴えている。
オープンドアーズの東アフリカ地域研究員であるフィキル・メハリ氏によると、戦闘はすでにキリスト教徒に影響を与えているという。人々は屋内に隠れなければならないため、牧師とその群れが離れ離れになってしまっているというのだ。
「私が話を聞いた教会の指導者たちは、みんなに祈るよう促しています」と、メハリ氏は語る。「この混乱から、イスラム過激派が台頭し、厳しいシャリア法を押し付けるかもしれません。これはキリスト教徒にとって致命的な影響を及ぼします」
スーダンでは、アブドルファタハ・ブルハン将軍が率いる正規軍と、モハメド・ハムダン・ダガロ司令官が指揮を執る準軍事組織「即応支援部隊」(RSF)との間で激しい権力争いが続いている。メハリ氏は、どちらの側が勝利しても、キリスト教徒の身を案じている。
「独裁者オマル・バシルが追放されたとき、私たちには暫定政権とその後の選挙が約束されました。それによってキリスト教徒への迫害は減少し、私たちには希望の訪れとなりました。しかし残念ながら、これは長くは続きませんでした。今衝突している指導者のどちらが勝っても、私たちが受くべき自由を国に提供するとは思えません」
クリスチャンエイドは、紛争による難民が国境を越えてくると予測し、隣国の南スーダンで警戒態勢をとっているようだ。クリスチャンエイドの南スーダン・ディレクターのジェームズ・ワニ氏は、次のように述べた。
「南スーダンは、すでに深刻な食料緊急事態に直面しています。人道的な資金が大幅に不足しているのです。この紛争がすぐに停戦しなければ、難民が大量に国境を越えるようになります。そうなると、すでにある人道危機を悪化させることになるでしょう」
スーダン国内外で支援に当たるキリスト教系団体のために、またスーダン国内で、過激派から逃れるために息を潜めている同胞信者の守りのために祈ろう。過激派の台頭がくじかれ、平和で民主的な政権がスーダンに立つように祈っていただきたい。
■ スーダンの宗教人口
イスラム 61・4%
プロテスタント 14・8%
カトリック 10・7%
土着宗教 11・1%