元韓国カトリック教会ソウル大教区長の金寿煥(キム・スファン)枢機卿が16日、老衰のためソウル市内の病院で死去した。86歳。韓国大統領府は同夜、「国家として大きな損失だ」とする李明博(イ・ミョンバク)大統領の哀悼の言葉を発表した。
22年5月、韓国大邱(テグ)市生まれ。69年にローマ教皇庁から当時最年少で枢機卿に任命され、韓国人初の枢機卿に。天主教ソウル大教区の教区長を30年間務め、韓国カトリック教会の最高指導者として活躍した。
また、韓国の民主化運動でも指導的役割を果たし、当時の朴正熙(パク・チョンヒ)、全斗煥(チョン・ドゥファン)両大統領らの軍事政権を批判。韓国社会に大きな影響を与えた。