「あの人には負けたくない」とライバル心を燃やして競う社会に生きながら、多くの人がその競争に疲れているのではないでしょうか。
人と競う以上、勝ち負けがはっきりします。勝ったとしても、「次は負けるかもしれない」という不安がつきまといます。負けたとしたら、「一体、いつになったら勝てるのか」と、敗北感とあせりを感じます。
これでは、心がすり切れてしまいます。本当のライバルは、他人ではなく「過去のあなた」です。今日のあなたが、過去最高のあなただとしたら、あなたは間違いなく勝者です。
もう他人と競うのをやめて、過去のあなたより少しでも成長し、人間性においても、スキルにおいても、実績においても豊かになれるように磨き続けたらいいのです。
完全燃焼して「うまくいった」と思える日には喜び、「ちょっとうまくいかなかったな」と思う日には、自分を寛容に受け入れて、慰め、励まし、包んであげてください。
競争原理から解放され、過去の自分より、より良い生き方を目指すという、競争原理を超えた競争に生きる人は、どんなときにも幸せです。晴れの日に感謝し、雨の日に傘をさして自分を励まし、いつも心が豊かです。
そんな豊かな心を持った人は、他の人を励まし、慰めることのできる人になるのです。
競争に疲れた人が多くいます。この社会の中であなたの存在が、多くの人を慰め、その渇きを潤すものとなりますように。
イエス様は弟子のペテロに、「わたしはあなたの信仰がなくならないように、あなたのために祈った。それで、あなたが立ち直ったときには、兄弟たちを力づけてやりなさい」(ルカ22:32)と語りました。
あなたのために祈っていてくださる方がいます。競争社会の中で、誰でも疲れ、倒れ、立ち上がれなくなることがあります。しかし、あなたが立ち直ったら、多くの人を力づける人になれるのです。
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