人には、隠された動機が潜んでいることがあります。人の目に良く見えることの中に、不純でいやらしい動機が隠されていることがあるし、人の目に良く映らなくても、愛という動機で行われている場合もあります。
使徒信条に名を連ねるポンテオ・ピラトは、自己保身のために、イエス様に何の罪も見いだせないと認めたにもかかわらず、正義を貫けませんでした。ユダヤ人たちがローマに訴えて、自分の立場が悪くなることを恐れたからです。
こういう動機は、現代にも受け継がれています。忖度(そんたく)も、似た動機からかもしれません。ユダヤ人たちは、イエス様に対するねたみの故に、イスカリオテのユダを銀貨30枚で買収して、偽証させました。数々の律法に違反してまでも、イエス様を亡き者にしようと企てました。
「彼らがこういうことを行うのは、父をもわたしをも知らないからです」(ヨハネ16章3節)
イエス様が十字架で死に、葬られ、よみがえり、天に戻った後には、イエス様に向けられていた敵意は弟子たちに向けられ、聖霊が降臨して教会が誕生した後には、その敵意はクリスチャンに向けられました。
なぜそうなるのでしょうか。神に反逆し、神を憎んでいるサタンと悪霊の仕業です。イエス様は「理由なしに私を憎んでいる」と言われました。イエス様を殺す正当な理由は何もないのです。しかし、その背後には、ねたみという隠された動機が潜んでいました。
ユダヤ人たちは、神の選民であり、真っ先にイエス様を受け入れて、イエス様に従い、イエス様を伝えるべき人たちでした。しかし、悪魔が、自己保身の思いを利用して働いたのです。
神の愛しているあなたをねたみ、意地悪し、攻撃する人がいるとしたら、それは悪魔から来ているものです。悪魔は、ねたみ、いじめ、迫害する人の弱さを利用してけしかけ、あなたを攻撃します。まずは、悪魔が持ってくる隠された動機に加担しないように、神に愛され、救われていることを思い出しましょう。悪の連鎖を断ち切りましょう。保身やねたみを捨てましょう。
次に、悪魔が持ってくる隠された動機を持つ人から嫌な目に遭ったとしたら、その人は、父なる神を知らないから、神に愛されているあなたの素晴らしさが分からないのです。その相手のために祈りましょう。
「『自分の隣人を愛し、自分の敵を憎め』と言われたのを、あなたがたは聞いています。しかし、わたしはあなたがたに言います。自分の敵を愛し、迫害する者のために祈りなさい」(マタイ5:43、44)
その相手を赦(ゆる)し、神に委ねましょう。
「愛する人たち。自分で復讐してはいけません。神の怒りに任せなさい。それは、こう書いてあるからです。『復讐はわたしのすることである。わたしが報いをする、と主は言われる』」(ローマ12:19)
そして、神の愛を伝えましょう。
「神は、すべての人が救われて、真理を知るようになるのを望んでおられます」(1テモテ2:4)
「それから、イエスは彼らにこう言われた。『全世界に出て行き、すべての造られた者に、福音を宣べ伝えなさい』」(マルコ16:15)
「みことばを宣べ伝えなさい。時が良くても悪くてもしっかりやりなさい。寛容を尽くし、絶えず教えながら、責め、戒め、また勧めなさい」(2テモテ4:2)
人の隠された動機の背後にいる悪魔に勝利し、神の愛に生きていきましょう。あなたは、神の愛をすでに頂いているのですから。
「君は愛されるため生まれた」(ゴスペルソング)
君は愛されるため生まれた
君の生涯は愛で満ちている
君は愛されるため生まれた
君の生涯は愛で満ちている
永遠の神の愛は
われらの出会いの中で実を結ぶ
君の存在がわたしには
どれほど大きな喜びでしょう
君は愛されるため生まれた
今もその愛 受けている
君は愛されるため生まれた
今もその愛 受けている
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