年が明けて、いよいよ2009年がスタートしました。今年は去年暮れから引継いだ様々な問題が、山のように積まれています。年末に、日比谷公園で行われていた「派遣村」の状況は、本当に深刻です。多くの方が、突然解雇を言い渡れ仕事を失ってしまったのです。働きたいのに仕事が無い、明日からの生活の 問題を抱えているなど、不安な毎日を過ごされていると思います。連日TVかられて来るニュースは、暗い話題ばかりですが、このコラムでは、お気楽な私の 話にお付き合い頂いている感謝として、皆様に元気になって頂ける内容を書きた いと思っています。
日本にはお正月の三箇日を過ぎてから、「七草粥」を頂く習慣があります。お月に沢山の御馳走を頂いて、疲れた胃に優しいものを食べようと、1月7日に春の七草を入れたお粥を頂くのです。日本のとても良い習慣だと思います。とておいしくて、温かい体に優しい御飯は、我が家でも毎年頂いています。元々は 中国から来た風習らしいのですが、今では日本にもすっかり定着しています。この日本の優しい習慣は、これからもずっと引き継いで行きたい習慣だと思います。
ドイツにはそのような洒落た習慣は無いのですが、その代り沢山の種類の Kratertee (ハーブティー)があります。やはり理に適ったことが大好きなドイツ人(?)、その時々の症状で選んだ Kratertee を煎じて飲みます。この日 本で言うところの「煎じ薬」は町の eine Apotheke (薬局)や eine Drogerie (ドラッグストア)で買うことができます。
その他にもドイツでは、アロマオイルが極一般的に使われていて、以前妊娠し ていた友人が、風邪薬の服用ができないので、der Eukalyptus (ユーカリ)のアロマを買っていました。化学のイメージが強く、「御固い国」と思われがちなドイツですが、実際には自然の力を良く知り、その力に頼りながら暮らしています。
お正月に、イギリスのエセックス州に住む85歳の女性のことが取り上げられ、NHKの特別番組を見ました。この女性は、イギリスで開催されている 「チェルシー・フラワーショー」で、10年間金メダルを受賞しているカリス マ・ガーデナー、ベス・チャトーさんという方です。きれいな庭への憧れが止ま ない私は、洗濯物を干しながらついその番組に、見入ってしまいました。この番 組では、彼女の Plants (植物)に対する考え方や、その半生が紹介されまし た。その中で彼女が話していた「天国も地獄もここにあるのよ。つまり、天国も 地獄も生きているうちに経験できることなの」ということと、「夢が叶ってし まったらつまらない。なぜなら、それまでの間に一所懸命になることが楽しいのだから」という内容がとても印象的でした。この彼女の言葉を聞いた時、結果ば かりを焦って追い求めるのではなく、結果が出る前の今の課題に取り組むこと が、「生きること」である、と改めて気付きました。誰の人生においても、自分 の思い通りになることはそれ程多くはありません。
去年仕事を失った多くの人たちは、今日一日のことで頭が一杯になっていると思います。そして、そのような辛い境遇の責任を、社会や会社に求めてしまうかもしれません。けれども、このことはもちろん本人のせいでもなければ、誰の責任でもないのです。今現在この状況にある人には、考え難いことかもしれません が、これは私たちが、神様から頂いた一つの “Chance” なのかもしれないのです。神様は私たちに、本当に必要なものと、大切にしなければならないことを、今一度立ち止まって良く考えるようにとのメッセージを下さっているのかもしれ ません。
クリスチャンの私が言うことに、抵抗を感じる人も多いかもしれませんが、生して行くにはお金も必要です。けれども目先の利益に心を奪われてしまい、いつまで経っても根付くことができずにいたら、後には何も残らなくなってしまうではないでしょうか?たとえすぐに結果は出なくても、その過程を楽しみなが らしっかりと根を張って行けば、結果は後から付いて来ると思います。多くの人経験していることだと思いますが、本当に価値がある大きな仕事を成し遂げる には、時間がかかるものです。
今年は、私も庭を育てて行くように、ゆっくりと、長い時間がかかったとしても、焦らず夢を叶えて行きたいと思っています。今年は牛のような歩みで、一歩一歩地固めをして、前進して行くつもりです。今年、私たちが神様から頂いていメッセージは、「精一杯生きて行くこと」と、「自分を諦めないこと」のよう に感じています。
現在、大変な状況に置かれている人、良い年越しができなかったと思っている人、どうぞ諦めないで戦って欲しいと思います。静かに祈りながら一所懸命に生きていれば、きっと光が見えて来る時が訪れます。砂の上ではなく、岩の上に城建てて行くなら、必ず神様が答えを下さいます。そして、希望を持ちつつ諦め ずに続けていれば、大きな実を結ぶ時が来ると確信しています。なぜなら、神様はいつも在られるのですから。
ドイツは、イギリスのようにガーデニングはあまり盛んではなく、窓際やベランダに鉢を置いて、通りを歩く人に楽しんで見てもらえるように、花を飾ること が一般的です。大きな庭を持てない私は、ドイツ風にベランダで、ゆっくり草花 を育てて楽しんでいます。
この一年も、皆様の体と心の健康が護られますように。
【by Tokyoterin - 東京在住の女性クリスチャン】