立教大(東京都豊島区、大橋英五総長)は、バングラディッシュで生まれた世界最大のNGOであるBRAC(Bangladesh Rural Advancement Committee)総裁のファズレ・ハサン・アベッド博士に、名誉博士号を授与する。20日には記念の講演会が開催され、アベット博士自らが「社会変革への新しい道」と題してを講演する。
BRACは、職員数約10万人、世界140地域にオフィスを構え、アジア、アフリカの開発途上国を中心に30年以上にもわたって様々な貧困撲滅事業を展開している。現在、年間予算が約600億円と世界最大の事業規模を誇るNGOである。
30代のときにバングラディッシュ第二の都市チッタゴンでシェル・オイル社のCEOに就任したアベッド氏は、1971年のバングラディッシュ独立戦争勃発後に渡英、ロンドンを拠点に祖国の戦争早期終結のために尽力した。同年12月に終戦を迎え、帰国したアベッド氏は、インドからの数百万人に上る難民の生活復興支援に取り掛かり、1973年にBRACを設立した。
アベッド氏はすでに、マンチェスター大学(03年)、イエール大学(07年)、コロンビア大学(08年)から名誉博士号を授与されている。
20日の記念講演は入場無料。定員800人(先着順)で応募フォーム応募フォームでの予約申し込み(1月17日必着)が必要。1月20日(火)午後1時開場、同1時半開演、同3時半終了予定。会場は立教大学池袋キャンパス・タッカーホール。21日には、国際協力関係者だけを対象とした、アベッド氏との対話フォーラム「貧困層支援のためのBRACの経営哲学と実践」が行われる。問い合せは、立教学院広報課(電話:03・3985・2202)まで。