景教を研究し、本紙でコラム「新・景教のたどった道」を連載中の川口一彦牧師(愛知福音キリスト教会)がこのほど、新著『景教碑の風景』を出版した。愛知県春日井市の歴史や文化を研究する地元の市民グループが発行する全10巻予定の冊子シリーズ「ふるさと春日井学」の第3巻。川口牧師が、市民グループの勉強会で講演したことがきっかけになったという。
春日井市にある愛知福音キリスト教会の敷地内に模刻碑が建つ大秦景教流行中国碑は、唐代の中国で景教が流行したことを記念し、781年に首都長安(現在の陝西〔せんせい〕省西安市)に建てられたとされる。冊子では、春日井市にゆかりのある書家・小野道風(894〜967)や、遣唐使に参加した空海(774〜835)と碑のつながりなどを紹介している。
碑文にある景教の教えや専門用語にも一つずつ解説を加えた。川口牧師は、「分かりやすい内容になっているので、景教について多くの方に知ってもらう機会になれば」と話している。
A5判58ページ、定価770円(税込み)。アマゾンなどのネット通販サイトで購入できる。
■ 川口一彦著『景教碑の風景』(シリーズ「ふるさと春日井学」3、三恵社、2022年2月)