2月29日(土)から4月19日(日)にかけ、継続的な「傾聴」の働きを担う「善き隣人バンク」発足に向け、クラウドファンディングを実施します。小さなスタートですが、日本人に寄り添う福音宣教の働きが、信仰の有無にかかわらず、多くの皆さんに受け入れられる機会になることを心より願っています。皆さんからの応援を期待しています。クラウドファンディングの詳細はこちら。
寄り添ってくれる人は貴重な存在
多くの人に囲まれ、心身ともに健康に過ごしていると、「孤独」を感じることは少ないかもしれません。しかし、人生には、さまざまな転機が起こります。若い人でも、不安を抱え、「孤独」に陥ることは容易に起こり得ます。
まして、歳を重ね、職を失い、大切な人と別れ、健康を損ねていく時代は、いずれ、すべての人が経験します。そんな時、自力で「孤独」に立ち向かうのは、容易なことではありません。親身になって寄り添ってくれる隣人の存在は貴重です。
かつて日本では、状況によらず、いつも寄り添い、ずっと支えてくれるのは、家族・親族、そして地域の人々の役割でした。日本の大切な「家」では、誰かがその役割を担いました。しかし、核家族化、高齢化の急速な変化は、そのような家族や地域共同体の絆を希薄なものにしてしまいました。
世話をしてくれる人は大切だが・・・
自立した生活が難しくなったとき、生活を支えるさまざまな支援の仕組みがあります。医療保険や介護保険制度が整い、病院や介護施設には多くの高齢者があふれています。在宅で医療や介護を受ける仕組みもあります。確かに、以前に比べ、健康状態は大きく改善し、平均寿命は著しく延びました。
医療や介護の現場では、多くのスタッフが慌ただしく働いています。少しでも良い環境を整えようとしてくださる努力が至る所に見られます。とてもありがたいことです。
しかし、余裕のない現場では、何げない会話で心を和ませ、心の痛みに寄り添う「傾聴」の役割を担う仕組みが不足しています。介護保険、医療保険の領域ではないため、ボランティアとして寄り添うしかありません。
介護を担う家族の負担と孤独
また、現在の介護保険制度は、同居する健康な介護者がいることを前提としています。ところが、少子化、核家族化の影響で、そのような同居家族がいない家庭や、いたとしても、介護者自身が助けを必要としているケースが多くなりました。
介護のために、住居を移したり、仕事を辞めたり、生活のリズムを変えて無理をしてしまうことがよくあります。相談できる人が身近になく「孤独」に陥ると、自身の生活さえ不安定になりがちです。介護される側だけでなく、介護者(家族)を支える働きはとても大切です。
継続的な「傾聴」を通して「善き隣人」になりたい
「善き隣人」となり、このような「孤独」を抱える人々から信頼されるには、親密な人間関係を築く必要があります。そのためには、継続的な「傾聴」を繰り返すことがとても効果的です。
「傾聴」は、相手を尊重し、相手の心に耳を傾ける働きです。相手が安心して、心地よく、心を開いて、何でも話せる状態を積極的に作っていくことを目指します。こちらから積極的に語り掛けることはほとんどありません。
そのような「傾聴」の姿勢を続けると、相手のつらさや悲しみなど、心の重荷を共に担うことへと導かれます。心の奥深くに潜むスピリチュアルペインに触れていきます。決して楽な働きではありません。
しかし、私たちは「善き隣人」になる働きを優先したいと考えています。イエス・キリストが天の位を捨てて私たちに寄り添ってくださったように、私たちもそのようでありたいと切に願っています。私たちの内におられる聖霊が、私たちの器を通して天来の祝福を備えてくださるに違いありません。
今後、この働きを拡大展開させるには、多くの人の祈り、協力、支援が必要になります。私たちの働きに関心のある方は、ぜひご連絡ください。「善き隣人」を求める人々のもとに出掛け、共に寄り添う「善き隣人バンク」の働きに、あなたも加わってください。日本宣教の扉は必ず開くと信じています。
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