インド東部のオリッサ州などで依然として続くキリスト教徒に対する殺害、暴行、放火など一連の暴動について、マザー・テレサの後継者として、神の愛の宣教者会の総長を務めるシスター・ニルマラがオリッサ州のナヴィーン・パトナーヤク首相と会談し、被害が激しい同州のカンダマル地区で平和が取り戻されるよう、政府が強力な措置を行なうよう求めた。
シスター・ニルマラは会談後記者団に対して、「状況はまったく良くありません。しかし、州政府は強力な対策を開始しています」と語った。
シスター・ニルマラは現在でも多くのキリスト教徒が村に帰ることを恐れているとし、関係当局に対して避難キャンプでキリスト教徒を保護するように強く要請し、「私は首相にこのことを話しました。彼は事態を知っており、そのための行動を起こすでしょう。迫害を受けているキリスト者らは(暴動が)沈静化しない限り戻ることができません。この事件の収拾を行なうことが関係当局の責任です」と語った。
パトナーヤク首相はシスター・ニルマラとの会談後、記者団に対して地元当局が暴力の横行する地域において法と秩序を回復させるために努力していると伝えた。
政府機関の発表によると今回の暴動によって最低でも50人が死亡、1万2000人以上が家を出て森林などへの避難を強いられている。現在まで暴動に関係したとして約1000人が警察に逮捕されており、そのほとんどがヒンドゥー教徒だという。