わがたましいよ。主をほめたたえよ。私のうちにあるすべてのものよ。聖なる御名をほめたたえよ。わがたましいよ。主をほめたたえよ。主の良くしてくださったことを何一つ忘れるな。主は、あなたのすべての咎を赦(ゆる)し、あなたのすべての病をいやし、あなたのいのちを穴から贖(あがな)い、あなたに、恵みとあわれみとの冠をかぶらせ、あなたの一生を良いもので満たされる。あなたの若さは、鷲(わし)のように、新しくなる。(詩篇103:1~5)
生活の状況を一変させたり、人の生死にも関わる大規模自然災害が連発し、今や日本は災害列島となっています。詩篇の作者は「われらは恐れない。たとい、地は変わり山々が海のまなかに移ろうとも」(詩46)、まさに天変地異、大災害が起こっても、天地宇宙を造られ、命を与えてくださった神は、すぐそこにおられ、助けてくれるお方だから恐れないと歌っています。社会が発展し、豊かで快適な生活が当たり前で、毎日を楽しく過ごせばよいのか、人生に対する心構えや信仰の持ち方まで問い直されているように思います。
今日一日を当たり前のように過ごせることに感謝し、たとえ今日、地上での生涯を終えることがあっても、悔いなく天国に行けるよう、良い意味での覚悟を持って生きることが大切です。詩篇103篇の御言葉から、神にあって祝福される生き方の基本を学んでまいりましょう。
1. 今、恵みを数える者となろう
神から恵みを頂く秘訣は、2節に「主の良くしてくださったことを何一つ忘れるな」とあるように、神が与えてくださった祝福を忘れず、心に刻みつけておくことです。私たちは、良いことはすぐに忘れ、むしろ苦難や試練ばかりを覚え、語る傾向があります。しかし、クリスチャンは、主の良くしてくださったことを何一つ忘れないという生き方を選び取りましょう。
ぜひ、その日あなたが受けた恵みを、日記帳やメモ帳に書き記しましょう。そして、毎日寝る前に祈りの時間を持ち、「神様こんな恵みがありました。感謝します」と、小さな恵みにも感謝することです。神の恵みを頂く秘訣は、恵みを忘れないことです。そうすれば必ず、神の恵みのある日々へと変えられていきます。
2. 過去の人生を振り返り神の恵みを数える
ダビデが「主は、あなたのすべての咎を赦し、すべての病をいやし・・・あなたの一生を良いもので満たされる」(3~5節)と語るように、私たちの人生は、神と出会ったことにより、素晴らしい恵みが現されました。救いがあり、そのきっかけの中で、病が癒やされ、悩みから解放され、あなたの祈りに、神は答えてくださいました。
恵みと憐れみが、そこかしこにあったはずです。救い主、助け主、導き手として、私たちに関わり、良いもので満たしてくださいました。これら一つ一つを振り返り、感謝したいと思います。
3. 将来にも神の恵みを確信する
5節に「あなたの一生を良いもので満たされる。あなたの若さは、鷲のように、新しくなる」とあり、「主を待ち望む者は新しく力を得、鷲のように翼をかって上ることができる。走ってもたゆまず、歩いても疲れない」(イザヤ40)とあるように、旧約では、鷲は力強さや若々しさの象徴として登場します。私たちも、鷲のように新しい力と可能性が与えられ、若々しく、喜びと希望のある人生を、過去、現在、未来、私の全存在に対して、神の恵みの人生を歩むことができます。
現代人の持つ万能感は、誤解にすぎません。自分の弱さを認め、実は神の恵みによって生かされているという謙虚な気持ちで生きることが大切です。そうすれば、一瞬一瞬が恵みであると気付きます。主の前に謙(へりくだ)り、神がなしてくださった良い事を何一つ忘れず、この秋の日々、神にあって祝福され、癒やされ、元気に歩みをなしてまいりましょう。
◇