【CJC】トルコで2年近く前から収監されていた米キリスト教福音派の牧師、アンドリュー・ブランソン氏(50)が25日、自宅軟禁に移された。
裁判所は、ブランソン氏は健康上も、自宅に戻れると判断した。ブランソン氏の自宅は、エーゲ海に面するイズミルにある。メディアは、トルコのテレビ局が、同氏が車に乗せられ、警察の護衛の下で走り去る映像を流した。
ブランソン氏は、トルコに20年以上住んでおり、2016年のクーデター未遂事件を起こしたグループや反政府武装組織のクルド労働者党(PKK)を支援した罪で起訴された。16年10月に逮捕、拘束され、検察当局が、テロリスト集団と共謀し、トルコを分裂させる活動をしていたとして起訴した。ブランソン氏は21カ月にわたり収監され、痩せてうつ症状を抱えているという。
トルコ国営アナトリア通信によると、スパイとテロの罪に問われているブランソン氏の裁判は継続し、同氏は自宅を離れることはできない。有罪になれば35年の禁固刑を言い渡される可能性もある。
ブランソン氏の弁護人を務める米国人弁護士ジェイ・セクロウ氏は、収監が解かれたことを、米国への帰国が認められる「極めて大きな第一歩」と評した。
マイク・ポンペオ米国務長官は25日、声明でブランソン氏が釈放されたことを明らかにし、「前向きな進展だ」と評価した。
ポンペオ氏は「(クーデター未遂関与の)信頼に足る証拠はない」と主張した。米政府は早期帰国を求めている。