ゴスペル界のスター、カーク・フランクリンさんが、妹が保護観察中に犯した犯罪により禁錮30年の判決を受けたことを明らかにした。妹は薬物使用で有罪判決を受け、別の禁錮10年の刑期を終えたばかりだった。
「たった今、妹に30年の禁錮刑が言い渡されました。(中略)私は今、妹のためにできることがもっとあったのではないかと感じています」。フランクリンさんは17日、自身のインスタグラムにそう投稿し「つらい1週間だ」と書き添えた。
フランクリンさんの妹についてはあまり情報がない。しかしフランクリンさんは、妹が麻薬中毒に苦しんでいたことを2015年に告白している。
「妹は10年余りの間、ここテキサス州の施設に収容されていました。妹の恋人は麻薬の売人でした」
「彼は麻薬を売ることだけでなく、麻薬を使うことまでも妹に教えました。彼が麻薬の密売で逮捕されたとき、妹も一緒に逮捕されました。刑期が満了した妹は、更生保護委員会の審査を受け、釈放されて社会復帰できると判断されました。審査請求が受理されて、妹は自由の身になったのです。しかし、それは書面上だけで終わってしまいました」
「自由な世界に戻って数カ月後、妹が再び収監されたことが間もなく明らかになりました。(外の環境に適応できず、施設などへの)収容が常態化してしまったといわれているものです。妹はすぐに(麻薬を)使い始め、体に無頓着になりました。妹はその悪習慣のために自分の体を売っていたのです」
米国では、フランクリンさんが妹のことを打ち明ける約1週間前の8日には、著名なテレビ司会者アンソニー・ボーディンさんが自殺した。ボーデンさんは、エミー賞を受賞した米CNNのテレビ番組「アンソニー世界を駆ける」(原題:Parts Unknown)の司会者として有名だった。またその3日前の5日には、著名なファッションデザイナーであるケイト・スペードさんもニューヨークの自宅で自殺しているのが発見された。2人ともうつ病を患っていたことが伝えられている。
フランクリンさんは、これら2人の自殺についても触れ、自身の家族が精神的な病を抱えていることをほのめかしつつ、次のように語った。
「今週は1週間で2人の有名人が自殺しました。2人の心の病がそれほどひどかったとは知りませんでしたが、誰かの助けになればという思いで正直に話したいと思います。うつ病や精神疾患の問題を抱える家族がいることの大変さが私にはよく分かります。(しかし)それを分かち合うのが家族なのです」
そしてファンに対して「(周囲の)助けを借りてください」と勧めた。加えてフランクリンさんは、教会は専門家の力を過小評価せず、メンタルヘルスの問題に取り組むべきだと指摘した。
「教会では時として、叫んで祈ったり異言を語ったりすれば何でも追い出せると思いがちです。また一方で、酒を飲んだりタバコを吸ったりすれば、すべてが忘れられると考える人もいます。でも、そうではありません。それが現実です。それは病気なのです。ですから皆さんは、それを病気として取り扱わなければなりません。神は忠実な方ですが、行いのない信仰は死んでいるのです。ですから皆さんは、(必要な)行いをしなければなりません。皆さんはとても大切で高価な存在です。周囲の人にはあなたが必要なのです」