【CJC】スペイン・カタルーニャ州のバルセロナほかで相次いだテロ事件は、死者15人と130人近くの負傷者を出したが、その後、実行犯らが使用していたアジトから多数のガスボンベなどが押収された。欧州メディアは、その目的が有名観光スポットでの大規模爆発であったと報じている。
スペインのメディア「エル・エスパニョル」などが伝えたところによれば、実行犯らのアジトは、バルセロナから約200キロ離れたアルカナルにあった。カタルーニャ州警察は、そこからガスボンベ20本以上と過酸化アセトンを押収。その後、ホセ・ルイス・トラペロ署長が「犯行グループは、ブタンガスボンベを大量に積んだバン3台を準備し、観光客が多数集まるバルセロナのランブラス通り、サグラダ・ファミリア教会、そして湾岸沿いの繁華街の順で大規模な爆発テロを起こす計画であったことが確認された」と発表した。
過酸化アセトンは高性能爆薬として知られ、2005年7月のロンドン同時多発テロ、15年11月のパリ同時多発テロ、16年3月のブリュッセル連続テロで使用された。今回の事件では前日の16日夜にアジトで不測の爆発事故が起き、グループの1人が死亡。テロの手段を急きょ暴走車に切り替えたのではないかとみられる。