日本福音ルーテル社団(中川浩之理事長、東京都渋谷区、以下JELA)と九州ルーテル学院(熊本県熊本市、坂根信義理事長)はこのほど、各理事会の承認を得て「活動に関する協約」を締結し、今後永続的に双方の活動において多面的な連携を図っていくことを決定した。今後は、共同で新しいプログラムを開拓するなどのほか、毎年両団体の理事レベルによる定例協議会も開催していく。
同学院は、1926年に創設された九州女学院をその前身とし、JELAはその設立母体に当たる。同女学院は1908年、米国のルーテル教会で「日本に女子の学校を」と、5ドルが捧げられたことによって始まった募金運動によって設立された学校で、今年その運動が始めってちょうど80年目を迎える。
一方、1909年設立のJELAは初め、米国福音ルーテル教会の宣教師を中心とした宣教師社団であったが、宣教の伸展に伴い、日本の教育に関する社会的要求や、社会的弱者の救済援助などに応じるため、「教育・社会福祉・宣教」の3分野に重点を置き事業を推進してきた。そのため、同団体関連の学校施設や福祉施設は現在、全国で78施設にまでに上る。
協約によって今後行われる具体的な連携内容は下記の通り。
▽同学院は、JELAの主催する各種プログラムに、同学院に属する中学・高校および大学の生徒・学生を参加させるように努める、▽同学院とJELAは、新たなプログラムを開拓する、▽同学院は、JELAの要請に応じて、セミナーの講師等を無償派遣する、▽同学院は、「チャリティコンサート」等、熊本におけるJELA主催プログラムに会場を提供し、宣伝・運営等を担当する、▽学院は、熊本の地域にJELAの理念を広げ、JELA賛助会員の獲得に努める、▽同学院とJELAは毎年理事レベルの定例協議会を持つ。