米大統領などへの暴言で知られるフィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領が、これ以上の暴言はやめると約束した。3日間の訪日を終えての帰途、飛行機の中で神の声を聞いたからだという。フィリピンのフィリピン・デイリー・インクワイアラー紙(電子版)などが伝えた。
同紙によると、ドゥテルテ氏は27日、フィリピンのダバオ国際空港に到着した後、「ここに来る途中、『ののしることをやめなければ、上空で飛行機を落とす』と言う声を聞いた。だからやめると約束した」「神への約束は、国民への約束だ」などと語った。
米ニューヨーク・タイムズ紙によると、ドゥテルテ氏は機内にいた当時、自身以外は寝ており、声の主に「誰か?」と尋ねると、「もちろん、神だ」と答えたと話したという。
一方、ドゥテルテ氏が敵視する米国や欧州連合(EU)、またドゥテルテ氏に批判的なフィリピンのレイラ・デリマ上院議員に対しても暴言をやめるのかと問われると、「時による」と語ったという。
ドゥテルテ氏はこれまで、米国のバラク・オバマ大統領に対し、「売春婦の息子」「地獄へ行け」などと発言した他、国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長をばか呼ばわりしたり、欧州連合(EU)について「偽善的だ」などと語っていた。
また、フィリピンのニュースサイト「ラップラー」によると、ドゥテルテ氏は大統領に就任する前のダバオ市長時代、ローマ教皇フランシスコが昨年1月にフィリピンを訪問した際、大規模な交通渋滞が発生したことなどについて触れ、「売春婦の息子の教皇、家に帰れ。もうここに来るな」などと発言していたという。