米軍普天間基地の移設に伴う新基地建設に反対して、沖縄県名護市の辺野古沖海上でカヌーに乗って抗議行動していた男性1人が1日午前9時20分ごろ、米軍警備員に身柄を拘束された。沖縄タイムス紙が関係者の話として伝えたところによると、拘束されたのは芥川賞作家の目取真(めどるま)俊さん(55)。カヌー隊の別の人を米軍警備員が拘束しようとしたため、止めに入ったところを拘束されたという。
同紙がカヌー隊の人たちの話として伝えたところによると、目取真さんが拘束されたのは、陸地に近い浅瀬の岩場。琉球新報によると、腰まで海水につかる程度の浅い場所だという。新基地建設の工事のために設定された米軍に提供されている臨時制限区域の中だったとみられるという。
沖縄タイムス紙によると、臨時制限区域を区切るフロート(浮具)の中にカヌーを入れて乗ろうとしていた人を米軍警備員が拘束しようとしたため、目取真さんが止めに入ったという。
これまでのところ、拘束された人物が目取真さんと伝えているのは、沖縄タイムス紙のみで、琉球新報は「カヌー隊の男性」が拘束されたと伝えている。産経新聞は、「男性は芥川賞作家との情報があり、沖縄県警が確認を急いでいる」と伝えている。
目取真さんは沖縄県今帰仁村出身の作家で、1997年に『水滴』で芥川賞を受賞している。