京都大学では、4月に「宗教と平和」と題して3回の公開講義が行われ、4月13日(水)には、「『戦争と平和』の時代とキリスト教」と題して同大文学部研究科の芦名定道教授が講演を行う。
京都大学では、毎年春と秋に春秋講義と題して同大の学術研究活動の中で培われてきた成果を広く学内外に発信するため、1988年から公開講義を行っている。同大文学研究科には1922年に創設されたキリスト教学研究室があり、キリスト教の歴史、思想全般に関する研究教育が行われている。
芦名定道氏は、キリスト教学の研究者で、『宗教学のエッセンス:宗教・呪術・科学』(1993年)、『ティリッヒと弁証神学の挑戦』(1995年)など、キリスト教、宗教哲学に関する多くの著作や翻訳書を手掛けている。
本講演では、キリスト教が長い歴史の中で多くの戦争に関わってきた中で、絶対平和主義と聖戦論という一見矛盾した二つの立場がキリスト教に同時に見いだされることをどのように理解したらよいか、古代キリスト教、明治期の日本キリスト教(内村鑑三)、現代のキリスト教に注目しながら考察するという。
2016年の公開講義の内容は以下の通り。
テーマ「宗教と平和」
第1回:4月6日(水) 「仏教は平和に寄与しうるか?-ブータンの事例を中心に」
講師:熊谷誠慈 こころの未来研究センター特定准教授
第2回:4月13日(水) 「戦争と平和」の時代とキリスト教
講師:芦名定道 京都大学文学研究科教授
第3回:4月20日(水) 「平和・愛・共存を求める イスラームのもうひとつの顔」
講師:東長靖 アジア・アフリカ地域研究研究科教授
時間はいずれも午後6時半~8時 百周年時計台記念館百周年記念ホールにて。無料。
問い合わせは、同大のホームページ。