南半球史上、最大級のサイクロン「ウィンストン」が2月20日に直撃したフィジーでは、バイニマラマ首相によって、自然災害に伴う1カ月間の非常事態宣言が発令されている。同24日現在、死者は42人と発表されているが、被害は国土の80パーセントに及ぶ広範囲にわたっており、通信が不通となっている地域も多いため、犠牲者の数はさらに増える見通しだ。また、家屋が倒壊して避難を続けている約2万人が、食糧や水、避難所、そして医療といった当面の支援を受けられるようにすることが急がれている。
神戸国際支縁機構(KISO)は、3月7日から12日にかけて現地に第1次ボランティアを派遣することを決め、「フィジー緊急救援募金」への取り組みを始めた。集められた救援金は、被災者の中でも特に、親を失った孤児たち、夫を亡くした女性たちのために用いられる。同機構は、2015年3月に大型サイクロン「バム」の甚大な被害を受けたフィジー隣国のバヌアツにおいて、震災孤児のための施設「スターフィッシュ・ハウス」建造に取り組んでいるが、今回派遣されるボランティアは、同施設をフィジーにおいても建設するための現地視察を兼ねる。
同機構代表の岩村義雄氏(神戸国際キリスト教会牧師)は、「私たちは、阪神・淡路大震災や、東日本大震災の際、緊急に助けを必要とする人々がなかなか支援を受けられなかった教訓を痛切に体験してきているので、皆さんからの救援金は、親を亡くした孤児たちのための施設建造のために用います」と、支援を呼び掛けている。
神戸国際支縁機構は、7月30日までフィジーの緊急救援金を募っている。救援金の振込先口座は下記まで。問い合わせは、同機構(〒655-0049 神戸市垂水区狩口台5-1-101、電話:078・782・9697、携帯:070・5045・7127、FAX:078・784・2939、ホームページ)まで。
<フィジー緊急救援金振込先>
郵便振替口座:00900-8-58077
受取人:一般社団法人神戸国際支縁機構
※必ず「フィジーのために」と書き添えること