鳩山由紀夫元首相(68)が乗った車を街宣車十数台で取り囲み、進行を妨害したとして、警視庁公安部は26日、右翼団体「草莽崛起(そうもうくっき)の会」の構成員である楠誠(53)=栃木県小山市=と楠忠重(23)の両容疑者を、威力業務妨害容疑で逮捕した。忠重容疑者は誠容疑者の長男で2人は親子。国内主要各紙が伝えた。
毎日新聞によると、逮捕容疑は昨年10月4日午後5時ごろ、東京都千代田区神田小川町の交差点で、鳩山元首相が乗った車を計12台の街宣車で囲み、進行を妨害したというもの。鳩山元首相は、明治大学で行われたシンポジウムに出席し、その帰りに被害に遭った。誠容疑者は供述を拒否し、忠重容疑者は認めているという。
同紙によると、公安部は、草莽崛起の会の構成員ら十数人についても同容疑で書類送検する方針。公安部は昨年12月、草莽崛起の会の関係先数カ所を捜索。朝日新聞によると、この捜索で街宣車11台を押収していた。
一方、朝日新聞は誠容疑者について、右翼団体「司山会」の会長と伝えている。