兵庫県立こども病院(神戸市)で今月1〜3日、入院中の2〜28歳の患者7人に相次いで発熱や下痢などの症状が出て、このうち10歳の女児が死亡した。7人のうち3人からはノロウイルスが検出され、女児もノロウイルスに感染していた可能性がある。国内の複数のメディアが伝えた。
毎日新聞やNHKなどによると、7人は兵庫県立こども病院5階の4部屋に入院していた。今月1日に2歳の女児に下痢などの症状が出て、3日までに7人に感染性胃腸炎とみられる症状が出た。2歳の女児を含む3人からはノロウイルスが検出された。
死亡した10歳の女児は、2歳の女児と同じ部屋に入院しており、3日に発熱や下痢などの症状が出て、腸炎による敗血症性ショックで4日に死亡した。死亡した女児については、ノロウイルスの検査は行われていなかったが、感染していた可能性があるという。一方、死亡した女児は、2005年から入院しており、免疫力が低下していたという。
兵庫県立こども病院は4日、神戸市保健所にノロウイルスの感染があったことを報告し、7日まで新規入院を制限するなどした。「患者が亡くなったことは残念に思う。感染防止の対策にしっかり取り組みたい」(NHK)としている。
兵庫県立こども病院は、1970年に日本で2番目の小児専門病院として開設された。精神科やアレルギー科、循環器内科、脳神経内科など、計26の診療科目がある総合病院で、290病床を備えている。